2025年4月入社の遠藤です。
今回は最近読んだ小説についてお話いたします。
紹介するのは、小西マサテルさんの「名探偵のままでいて」という小説です。
この本は、宝島社が主催する、「このミステリーがすごい!」大賞の大賞受賞作品なのですが、タイトルの響きに惹かれ、読んでみました。
あらすじ
物語は、主人公の小学校教師である楓が、日常で起こった謎を認知症を患い、介護を受けながら暮らしている祖父と解決していくというものです。
認知症と聞くと、そのような状態で謎を解決することは難しいのではないかと思ってしまいますが、この祖父の認知症はレビー小体型というめずらしいタイプのもので、幻視や記憶障害などは起こるものの、体調によっては日常生活を送ることも困難ではありません。
また、祖父はもともとミステリー小説が大好きなかなりの切れ者で、そんな祖父の影響もあり、楓もミステリー小説が好きになります。そして、日常で発生する様々な謎を祖父に相談し、ともにその謎についての物語を紡いでいきます。
おすすめ
楓の身の回りでは、密室殺人や人間が消失してしまう事件、幽霊事件など、様々な事件や謎な事態が起きます。
その一つ一つのトリックと、犯人や事件にかかわった人間たちの背景まで読み解き、解決していきます。
この登場人物も非常に魅力的な人たちで、まず、楓の同僚の男性はお菓子作りが得意で、生徒にも人気があり、楓に好意を抱いています。
また、この同僚の学生時代の後輩は劇団員で、ミステリー好きです。
後輩くんのミステリー知識からの考察と、楓とのやり取り、ミステリーに興味はないが、楓のことが好きだから会話には入りたい同僚との三人の掛け合いがとても心地よく感じました。
感想
私は普段あまり本は読まないのですが、テンポよく進んでいくので、そんな人でも読みやすい一冊でした。
一話ごとに事件がちゃんと解決していくので、飽きずに読み進められると思います。
今回のお話は以上となります。
ありがとうございました。
