[LinuC]Linuxのパーミッションについて

2024年4月入社の吉岡です。以前から「Linuxはコードを書くよりも直感的でないし自分にサーバ・インフラ関係はよくわからない…」と苦手意識を持っていたのですが、苦手なまま避け続けるのは精神衛生によくないと感じ取り組んでみることにしました。現在はLinuCレベル1の取得を目指しており、LinuC公式のテキストとPing-tに取り組んでいます。その中で学んだLinuxのファイルやディレクトリのパーミッションについてまとめさせていただきました。

誰向けの記事か:プログラミング諸学者向け

目次

  • パーミッションとは
  • ディレクトリのパーミッション設定例
  • 特殊なパーミッション
  • デフォルトパーミッションの設定

〇パーミッションとは

パーミッションはアクセス権限のことであり、主に用いられるパーミッションとして、読込権限・書込権限・実行権限の3種類があります。各パーミッションを所有者・グループ・その他ユーザごとに設定することでセキュリティを高め、システムの目的に沿った使用がされやすくなります。

各パーミッションで可能になる動作を下記の表にまとめました。

パーミッションファイルの場合ディレクトリの場合
読込権限(r|4)ファイルの内容を表示ファイルのリストを表示
書込権限(w|2)ファイルの上書きファイル作成・削除
実行権限(x|1)ファイルの実行ディレクトリ内に入れる

「$ls -l ファイル名」 または 「$ls -dl ディレクトリ名」 で10桁のパーミッションコードを確認することができます。
パーミッションコードの左から1番目の記号はファイルの種類を表しており、左から2~4番目が所有者のパーミッション、左から5~7番目がグループのパーミッション、左から8~10番目がその他ユーザのパーミッションを表しています。

パーミッションコード例: -rwxr-x–x
ファイルタイプ:「ファイル」
所有者のパーミッション:「読込権限・書込権限・実行権限」
グループのパーミッション:「読込権限・実行権限」
その他ユーザのパーミッション:「実行権限」

ファイルタイプ記号ファイルタイプ
ファイル
dディレクトリ
lシンボリックリンク
cキャラクタデバイス(キーボードなど)
bブロックファイル()
sソケット(双方向)
pFIFO(一方向)
?その他

パーミッションを変更したい場合は、chmod コマンド で8進数またはシンボルで変更後のパーミッションをしてすることができます。

・8進数で指定する場合
付与したいパーミッションを読込権限(4)、書込権限(2)、実行権限(1)とした時の合計値でsi表現する。3桁の8進数で指定する場合は左から所有者のパーミッション・グループのパーミッション・その他ユーザのパーミッションを設定し、4桁の場合は左から特殊パーミッション・所有者のパーミッション・グループのパーミッション・その他ユーザのパーミッションを設定する。

・シンボルで指定する場合
付与したいパーミッションを読込権限(r)、書込権限(w)、実行権限(x)、で表現する。所有者のパーミッション(u),グループのパーミッション(g),その他ユーザのパーミッション(o)に対してそれぞれ設定したいパーミッションを設定する。

〇ディレクトリのパーミッション設定例

個人的にディレクトリのパーミッションは動作を行うことができるのかわかりづらいと感じたので、いつくか具体的な例を挙げさせていただきます。

例1:ディレクトリに読込権限はあるが実行権限がない場合
読込権限があるのでディレクトリ自体の情報は参照できるが、実行権限がないのでディレクトリの中には入れずディレクトリのリストの中身を表示できません。

実行権限を付与したら、リストの中身を取得できます。中身を追加していないのでカレントディレクトリと親ディレクトリのみです。

例2:ディレクトリに読込権限と書込権限はあるが実行権限がない場合
ディレクトリの中に入ることができないので、touch コマンドやリダイレクトを用いてファイルの作成やファイル内容の更新や削除はできない。

*ただしディレクトリ中に入る必要がないので、ディレクトリ名の変更はできる。

実行権限を付与したら、ファイルの作成やファイル内容の更新や削除ができるようになりました。今回は「>」 を用いて文字列の標準出力先を指定ファイルにリダイレクト(宛先ファイルが存在しなければ新規作成/存在すれば上書き)を行い、「>>」 を用いてファイルの中身へ追記を行いました。

例3:権限のないファイルの削除
sample2 ディレクトリ : 読込権限と書込権限と実行権限がある。
sample2/sampleA.txt : 読込権限と書込権限と実行権限がない。
この状態でファイルの削除をしようとすると…削除ができてしまうんです!

グループやその他のユーザでも同様なので、ファイル自体のパーミッションを適切に設定していても、ディレクトリのパーミッション次第でファイルの削除ができてしまいます…
例:
sample2 ディレクトリ :所有者 linuc グループ linuc
sample2/sampleA.txt : 所有者 linuc グループ linuc

適切なパーミッション管理のために、特殊なパーミッションを使用することができます。

〇特殊なパーミッション

・Sticky Bit

設定方法:パーミッション指定で1000番台を指定またはその他ユーザの権限に「t」を付与する。
例:
sample2 ディレクトリ : 読込権限と書込権限があり、実行権限にSticky Bitが設定されている。
sample2/sampleB.txt : 読込権限と書込権限と実行権限がない。
Sticky Bitを設定したディレクトリ内は、root権限ユーザまたは作成したユーザーのみが削除できる。

sudo コマンドを用いればrootユーザでなくても削除することは可能です。
sudo コマンドを使用可能かはユーザが「wheel」グループに所属しているかどうかで確認できます。「wheel」グループに所属していない場合、sudo コマンドを使用できません。

rootユーザで「wheel」グループに所属を追加

sudo コマンドでStick Bitを設定しているディレクトリ内のファイルを削除

パーミッションを設定する際はファイルやディレクトリだけでなく、ユーザのグループにも注意が必要です。

Sticky Bitを設定してあるファイル・ディレクトリを探したい場合
$find / -user root -perm -o=t -type f 2>/dev/null

その他の特殊なパーミッション
・SUID(Set User ID)
プログラムが実行されると、そのファイルの所有者の権限でユーザーが実行されるようにする。実行権限がある場合は「s」、実行権限がない場合は「S」で表記される。
設定方法:パーミッション指定で4000番台を指定またはユーザーの権限に「s」または「S」を付与する。

例:passwd コマンドファイルのSUID
passwd コマンドを用いてパスワードを設定すると /etc/shadow ファイルに変更後のパスワードを書き込みを行います。passwd コマンドを用いる場合、root権限でのみ/etc/passwd ファイルと /etc/shadow ファイルへの書き込みができます。(*ディストリビューションによってパーミッションは異なる場合があるので注意してください)

SUIDを剥奪して passwd コマンドでパスワードを設定しようとすると、/etc/passwd ファイル と /etc/shadow ファイルへの書き込み時にエラーが発生します。(rootユーザまたはsudo コマンドを用いるとエラーは発生しません)

SUIDを付与すると正常にパスワードを設定できるようになりました。

SUIDを設定してあるファイル・ディレクトリを探したい場合
$find / -user root -perm -u=s -type f 2>/dev/null

・SGID(Set Group ID)
ファイルが実行されると所有グループ権限でユーザーが実行できるようにする。
設定方法:パーミッション指定で2000番台を指定またはグループの権限に「s」を付与する。
SGIDを設定したディレクトリ内でファイルを作成すると、作成されたファイルのグループにディレクトリのグループが自動的に設定される。
例:
SGIDが設定されたディレクトリ名: sample3
SGIDが設定されたディレクトリのグループ名: yoshioka
ログインユーザ名: linuc

SGIDを設定してあるファイル・ディレクトリを探したい場合
$find / -user root -perm -g=s -type f 2>/dev/null

〇デフォルトパーミッションの設定

デフォルトパーミッションとはコマンドで明示的にパーミッションを指定せずにファイルやディレクトリを作成した際に付与されるパーミッションのことです。基本パーミッションからマスク値を引くことで設定されます。

・umask コマンド
umask コマンドでマスク値を表示・設定することができます。

基本パーミッションからマスク値を引いた値がファイルやディレクトリ作成時のデフォルトパーミッションです。

ファイルディレクトリ
基本パーミッション666(-rw-rw-rw-.)777(drwxrwxrwx.)
マスク値022022
デフォルトパーミッション644(-rw-r–r–.)755(drwxr-xr-x.)

・デフォルトパーミッションの変更

例1:このシェルセッションでのデフォルトパーミッションを変更したい場合
umask コマンド 実行する
8進数でマスク値で指定する。

シンボルでマスク値を指定する。シンボルは8進数に変換され後に各基本パーミッションから引かれます。

例2:ユーザごとにのデフォルトパーミッションを変更したい場合
変更したいユーザのホームディレクトリ/.bashrc のumask値を変更する。
変更前

変更
$vi ~/.bashrc で個人設定ファイルを開き、umask コマンドを追加して保存し、再度読み込む。

変更後
変更したユーザ(ユーザ名:linuc)のマスク値は0111に変更されているが、変更していないユーザ(ユーザ名:yoshioka)のマスク値は0022のままである。

例:3ユーザ全体のデフォルトパーミッションを変更したい場合
/etc/login.defs のumask値を変更する
変更前
$sudo vi /etc/login.defs

変更

変更後
すべてのユーザーのデフォルトパーミッションが0111に変更されている。(rootユーザのマスク値も変更になっているので使用する際は注意が必要だと思われます)

終わりに

自分がLinuxに苦手意識を持ったきっかけがこのパーミッションだったのですが、取り組んでみるとと理解できる部分が意外と増え苦手意識が少し薄れたと感じています。だれてしまわないように目標を設定して、Linuxやサーバ・インフラ関係のインプットとアウトプットを続けていきます!

3度目の基本情報技術者試験を終えて

2024年4月入社の吉岡です。今年の初めに入社して初めて案件にアサインして頂き、必死になっていたらいつの間にか春でした。右も左も分からない状態から少しずつ理解できることが増えるとやりがいを感じ、「もっと理解できることが増えたらもっと充実感を得られるだろう!」と思うようになりました。
そこで昨年度の目標であり未達成に終わってしまった基本情報技術者試験の取得に再度挑戦してきました。自分は情報処理系専門学校(夜間部)の2年次から資格取得に取り組んできましたので、2年間分の反省をしつつ基本技術者試験そのものについてと取得に向けてどのような取り組みをしてきたかについて記事にさせて頂きます。

基本情報技術者試験とは

ITを活用したサービス、製品、システム及びソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能をもち、実践的な活用能力を身に付けた者を対象とした国家試験です。基本情報技術者試験は情報処理技術者試験の試験区分のひとつであり、スキルレベル2に位置づけられています。ITの安全な利用を推進する情報セキュリティマネジメント試験(スキルレベル1)や応用的な知識・技能を測る応用技術者試験(スキルレベル3)、各分野の専門知識が問われる高度試験(スキルレベル4)があります。
下記に基本情報技術者試験の受験に関する情報をまとめておきます。

  • 受験に必要な資格はない
  • 比較的安価な受験料(税込7500円 2025/04/30 時点)
  • 通年で試験を実施されている(再受験の場合は前回の受験から30日後)
  • 試験方式は原則CBT方式(全国の試験会場を選択し会場のあるコンピュータ上で実施)
  • 科目A試験と科目B試験を同日受験しそれぞれ60%以上の得点で合格(科目A試験免除制度*を利用する場合を除く)
  • 試験終了後採点結果が画面に表示され、受験の翌月にIPAのウェブサイトに合格者が発表される
  • 取得後の更新期限がない

*科目A試験免除制度はIPA(情報処理推進機構)が認定した所定のカリキュラムの受講を修了し、かつIPAが提供する修了試験に合格することで科目A試験免除になります。この制度を利用することで科目A試験と科目B試験の同日受験をせずによくなりますが、カリキュラムの受講費用および免除試験の受験費用が掛かります。

試験内容について

〇科目A試験(90分 60問)
ITに関する幅広な知識を測る試験で、テクノロジ分野とマネジメント分野とストラテジ分野から計60問が出題されます。

  • テクノロジ分野(約70%)
    回線の使用率計算やビット計算などの基礎理論・コンピュータの仕組み・ネットワークの仕組みなどに関するITの仕組みや技術について問われます。
  • マネジメント分野(約10%)
    プロジェクトマネージメントやサービスマネジメント、システム監査などに関するプロジェクトやサービスのPDCAサイクルについて問われます。
  • ストラテジ分野(約20%)
    システム戦略や企業活動、法務などに関するITと企業の関わりについて問われます。

〇科目B試験(100分 20問)
アルゴリズム分野に関する問題が16問とセキュリティ分野に関する問題が4問出題されます。

  • アルゴリズム分野
    行うデータ操作についての説明がなされそれを実現するプログラムの穴埋めまたは処理後の結果について出題されます。
  • セキュリティ分野
    情報セキュリティの確保に関する問題が出題されます。

**2023年4月以降CBT方式となり出題された問題の公開がされなくなりました。2024年10月以降はシラバスが改訂され、情報セキュリティに関する用語(例 PCI DSSやSOC など)やビジネスインダストリに関する用語(例 生成AIやハルシネーション など)が追加され、出題範囲が広がりました。

試験対策について

〇科目A試験対策

対策テキストで内容をじっくり把握し、過去問道場で実際に出題された問題を解いて理解を深めていくやり方が効率的だと思います。
自分は最初に問題集付きの基本情報技術対策テキストを購入したのですが、学習を始めたころは説明が不足で理解するのに時間がかかり、学習を進めていくうちに内容が物足りないと感じるようになりました。説明に比重を置いている対策テキストをお勧めします。

加えて自分はITや情報処理についての知識不足ゆえに理解が進まない箇所が多くあったので、より広く浅く学ぶためITパスポートのテキストを購入して取り組みました。ITパスポートの取得をしてから再度基本情報技術者試験の対策テキストに取り組むとスムーズに内容を理解できるようになりました。基本情報の対策に取っつきにくいと感じている場合は、ITパスポートのテキストや過去問を参考にしてはどうでしょうか。

科目A試験は必要とされる知識の範囲が広いので学習しても忘れてしまう箇所が出てくると思いますが、何度も復習をすることが近道だと思います。自分はシラバスを単語帳代わりにたびたび復習を行うようになって知識が定着しやすくなったと感じました。(基本情報技術者試験(レベル2)シラバス)

〇科目B試験対策

  • アルゴリズム分野
    いかに素早く処理をトレースできるかが鍵です。説明文で「この値を操作を行ったらこういう結果になった」と示されていればそれをアルゴリズムにあてはめ、示されていなくても自分で値を設定してアルゴリズムを追いかけるやすくなります。
    科目A試験の範囲であるデータの構造(例 木構造、キュー、スタック など)やデータの操作方法(例 二分探索、バブルソート、逆ポーランド記法 など)の知識がないと解答時間が足りないと思います。逆にデータの構造やデータの操作方法ごとの特徴を知っていると、ほとんどトレースせずに解けてしまう問題もありました。
  • セキュリティ分野
    「こういうシステム体制の企業があり、どのようなセキュリティ対策がとれるか」のような出題のされ方が多く、科目A試験の知識があれば解答できる問題です。
    説明の文章は長めなので、先に問題文と選択肢を確認してから説明文を読むとキーになる箇所が確認しやすいと思います。また完全に自分の好みなのですが、セキュリティの問題を解いてからアルゴリズムの問題に解く方が心理的に楽でした。

自分の試験結果

1回目(入社前) 科目A:620点/科目B:410点/結果:不合格
2回目(昨年度) 科目A:550点/科目B:715点/結果:不合格
3回目(今年度) 科目A:810点/科目B:685点/結果:5月中旬結果公開

実際どのくらい実務に役立つか?

基本情報技術者試験の資格が直接実務の役立つ機会は少ないと思います。独占業務がなく取得者も多く実務にあたってより専門的な知識・技能を身に着ける必要があるからです。
資格取得そのものが目的というよりも、プログラマ・エンジニアとしての成長を加速させてくれる土台作りのために資格取得を目指すことは無駄でないと思います。実際に案件にアサインされるようになって「大まかに仕組みや流れがイメージできる!」「この部分が問題なのは…ここら辺がネックになっているのかな?」というような機会がありましたし、少なくとも根気強さは身につきました。

おわりに

ITや情報処理に触れはじめて3年が経ちました。何度も挫折をしつつ、いろいろな方の手助けしていただき励ましていただき何とかやっていけています。体力と単純記憶力があるうちに、応用的な試験やインフラに関するような知識・技能・資格を身に着けてより充実した日々を送っていきます!

Docker Desktopを用いてLinux(Ubuntu)環境を作成しました。

こんにちは、2024年4月に入社した吉岡です。

Linuxの勉強のためVirtualBoxを用いた環境の構築を行ったことがありましたので、今回はDocker Desktopを用いてLinux(Ubuntu)環境構築を行いました。自分で実際に行った手順をブログにまとめました。

・使用したもの

Windows 11 Pro : 23H2
Docker Desktop 4.37.1 (178610)
Ubuntu 24.04.01 LTS

Docker Desktopインストール手順

1. 仮想化を有効にするために「Windowsの機能の有効化または無効化」を開き、「Linux用Windowsサブシステム」と「仮想化マシンプラットフォーム」を選択し、「ok」を押下する

2. 「Docker Desktop for Windows-86_64」をダウンロードする

Windows | Docker Docs

3. Docker DesktopInstaller.exeを起動する

4. デスクトップにショートカットを作成するか選択し、「OK」を押下する

5. インストールに成功したら「close」を押下する

6. Docker Desktopを起動する

7. サブスクリプションサービス同意画面で「accept」を押下する

8. DockerアカウントでサインインまたはDockerアカウントを作成する

9. Docker desktopにサインインすると、アンケート調査が表示されるので回答するまたは「skip」を押下する

10. Docker Desktopのホーム画面が表示されていることを確認する。

11. Windows Power Shellを開き、「docker version」と入力しEnterキーを押すとDockerのバージョン情報が表示されることを確認する。

12. Windows Power Shellを開き、「wsl -l -v」と入力しPCのEnterキーを押すとdocker-desktopが起動している。

仮想化コンテナの作成および実行手順

1. Windows Power Shellを開き、任意のディレクトリに移動する。

2. 任意のUbuntuのDocker imageを取得するために、「Copy」を押下しコマンドを取得する。

*以下の例では、Ubuntu 24.04 LTSを使用する。

ubuntu – Official Image | Docker Hub

3. Windows Power Shellでコピーしたコマンドを入力し、PCのEnterキーを押下し、UbuntuのDocker Imageをダウンロードする。

4. Windows Power shellで「docker images」と入力し、Enterキーを押下してでDocker Imageを取得できたことを確認する。

*Docker Desktopでも確認可能

5. コンテナを作成および実行するために「docker run -it -d –name 任意のコンテナ名 任意のDocker image名」を入力し、PCのEnterキーを押下する。

*以下の例では、コンテナ名「MyUbuntuContainer」、基となるDocker Image「ubuntu:24.04」

6. 「docker ps -a」と入力し、コンテナ作成および実行後を確認する。

*Docker Desktopでも確認可能

7. 実行したコンテナ内に入るために「docker exec -itコンテナ名 bash」と入力し、PCのEnterを押下する。

8. 動いているUbuntuのバージョンを確認するために「cat /etc/issue」と入力し、PCのEnterを押下する

9. コンテナ内部から抜け出すため、「exit」と入力し、PCのEnterキーを押下する。

10. 実行したコンテナの「docker stop コンテナ名」を入力し、コンテナを停止させる。

11. 「docker ps -a」と入力し、コンテナが停止していることを確認する。

*Docker Desktopでも確認可能

参考:

Windows | Docker Docs

ubuntu – Official Image | Docker Hub

LPIC試験について

こんにちは、2024年4月に入社した吉岡です。

私は社内研修で登録フォームの作成に取り組んできましたが、開発環境の構築を行う上でLinuxについての知識や触れる機会が不足していることを強く感じました。Linuxについての知識を体系的に深めるために、Linuxの試験であるLPIC-1 101試験(Ver5.0)の公式テキストに取り組みました。

今回の記事を通して、LPIC試験の概要とLPIC-1(101試験)の試験範囲や難易度および実際に学習した感想をお伝えします。

LPICとは

LPICは国際基準で認定されたLinux技術者認定資格であり、要求されるスキルレベルLPIC-1からLPIC-3までの3段階が設定されており、下位のレベルから受験していくことになります。ベンダー資格ではないのでLinuxの汎用的な知識について出題されます。

LinuCとの違い

Linucとは日本独自のLinux技術者認定資格であり、LPICをベースに日本市場で求められるスキルを基準に策定されています。要求されるスキルレベル1からレベル3、システムアーキテクチャの4段階が設定されています。

自分はまずLinuxの全体構造について知識を深めたかったので、LPICの方に取り組みました。

LPIC-1とは

LPICの最もやさしいとされる試験で、特にサーバーエンジニアやインフラエンジニアにとってメジャーな資格とされています。取得には101試験と102試験の2つを合格する必要があり、片方に合格してから5年以内にもう片方の試験を合格する必要があります。

LPIC-1(101)試験とは

試験時間は90分で、出題数は60問です。合格点は500点ですが、点数計算は正解率や問題の難易度によって1問の得点が決まるため、何問正解すれば合格できるかはテストの回によって変動します。

試験範囲は、システムアーキテクチャ、GNUとUnixコマンド、デバイス・Linuxファイルシステム・ファイルシステム階層標準です。102試験とは出題範囲が異なりますが、難易度としては同じくらいとされています。

勉強してみた感想

公式のテキストが500ページ近くあったのでとても大変でした。コツコツ勉強していき3,4か月掛けてテキストを一周したのですが、過去問を解いてみると知識があいまいなだったり抜けていたりするが箇所が多かったです。LPIC-1の資格取得はまだまだ遠いですが、学習前よりもLinuxに対しての親しみやすさを感じられようになったので取り組んでみてよかったです。また、Linucのレベル1だと仮想化やコンテナなどについても試験範囲になるそうなので、そちらについても勉強してみたいと思います。

参考:

LPI: 公式サイト

LPIC-1 Exam 101 学習テキスト

LPI :よくある質問

VirtualBoxを用いてLinux(Ubuntu)環境を作成しました

2024年4月に入社した吉岡です。

社内研修で登録フォームの作成に取り組んできましたが、開発環境の構築を行う上でLinuxについての知識や触れる機会が不足していることを強く感じました。Linuxに触れる機会を増やすために、VirtualBoxの仮想化技術を用いてLinux(Ubuntu)環境の構築しました。自分で実際に行った手順をブログにまとめました。

・使用したもの

Windows 11 Pro : 23H2

Oracle VM VirtualBox : 7.0.22 

Ubuntu: Ubuntu Desktop : 24.04.1 LTS

VirtualBoxインストール手順

1. Oracle VM VirtualBoxマネージャーのインストーラーをダウンロードする

Oracle VM VirtualBox – ダウンロード| Oracle Technology Network | オラクル | Oracle 日本

2. インストーラーを実行する

3.セットアップ画面が表示されるので「Next >」を押下する

4. カスタムセットアップ画面でインストールする機能とインストールするディレクトリを選択し、「Next >」を押下する

5. 一時的にネットワークから切り離される警告が表示されるので、「Next >」を押下する

6. 4でVirtualBox Python Supportをインストールする機能に含めた場合、Pythonとpywin32をインストールしていないとインストールするかどうかの確認文が表示される。

Pythonとpywin32インストールする場合は「Yes」を押下し、インストールしない場合は「No」を押下する。

*VirtualBox Python Supportは、APIでVirtualBoxを制御する機能

7. カスタムセットアップ画面でオプション機能を選択し、「Next >」を押下する。

8. 確認画面が表示されるので、現在までのセットアップでよい場合は「Install」を押下し、セットアップを変更したい場合は変更したい場所まで「Back >」を押下し変更する。

9. インストール完了画面でOracle VM VirtualBoxを起動するかにチェック入れて、「Finish」を押下する

10. Oracle VM VirtualBoxマネージャーが起動できることを確認する

〇仮想マシンを作成手順

1. 任意のISOイメージをダウンロードする。

以下の例では、Ubuntu Desktop 24.04.1 LTS を用いて説明します。

Ubuntuを入手する | Ubuntu | Ubuntu

2. ISOイメージがダウンロードできたことを確認する

3. Oracle VM VirtualBoxを起動する

4. 新規作成を選択する

5. 仮想マシン名を入力・タイプでLinuxを選択・バージョンでUbuntu(64bit)を選択する。「自動インストールをしない」を選択し、「次へ(N)」を押下する。

6. 仮想マシンのメインメモリとプロセッサー数を選択し、「EFIを有効にする」を選択し、「次へ(N)」を押下する。

*以下の例ではUbuntu Desktop 24.04.1 LTSの推奨システムである、メインメモリ4G(2096MB)とデュアルコア以上(プロセッサ数2つ以上)に設定します。

8. 仮想マシンの仮想ハードディスクのセットアップ方法を3つから選択する。

(1) 新規に仮想ハードディスクファイルを作成する場合

「仮想ハードディスクを作成する(C)」を選択し、ハードディスク容量を選択し、事前割り当てを行うか否かを選択する。

(2) 既存の仮想ハードディスクファイルを追加する場合

「すでにあるハードディスクファイルを使用する(S)」を選択し、追加する仮想ハードディスクファイルを選択する。

(3) 仮想ハードディスクファイルを追加しない場合

「仮想ハードディスクを使用しない(D)」を選択する。仮想ハードディスク設定を選択したら「次へ(N)」を選択する。

*以下の例ではUbuntu Desktop 24.04.1 LTSの推奨システムである、空きハードドライブディスク25GB以上に設定します。

9. 仮想マシンの設定の要約画面が表示されるので、このまま作成する場合は「完了(F)」を押下し、セットアップを変更したい場合は変更したい場所まで「戻る(B)」を押下し変更する。仮想マシンの作成をキャンセルしたい場合は「キャンセル(C)」を押下する。

10. 作成された仮想マシンが作成されたことを確認する。

仮想マシンの起動手順

1. 作成された仮想マシンを選択し、「起動(T)」を押下する。

2. メニュー画面が表示されるので「Try to Install Ubuntu」を押下し、インストール完了まで待つ。

3. インストール完了後、中央下部のアイコンを押下する。

4. 使用言語を選択し、「次」を押下する。

5. Ubuntuのアクセシビリティを設定し、「次」を押下する。

6. キーボードのレイアウトを選択し、「次」を押下する。

7. インターネットの接続法を選択し、「次」を押下する。

8. 「Ubuntuをインストール」を選択し、「次」を押下する。

9. 「対話式インストール」を選択し、「次」を押下する。

10. 開始時にインストールするアプリケーションを選択し、「次」を押下する。

11. コンピュータを最適化に関するソフトウェアをダウンロードする場合は選択し、「次」を押下する。

12. Ubuntuをインストールするディスクのセットアップ方法を選択し、「次」を押下する。

13. Ubuntuのアカウント名・コンピュータ名・ユーザー名・パスワードを入力する。

14. ログイン時にパスワードの有無とアクティブディレクトリの使用の有無を選択し、「次」を押下する。

15. タイムゾーンを選択し、「次」を押下する。

16. 確認画面が表示されるので、現在までのセットアップでよい場合は「インストール」を押下し、セットアップを変更したい場合は変更したい場所まで「戻る」を押下し変更する。

17. インストールが完了するまで待つ。

18. インストール完了後、「今すぐ再起動」を押下する。

19. PCのEnterボタンを押下する。

20. 作成したユーザー名を選択し、パスワードを入力し、PCのEnterボタンを押下する。

21. ログインに成功すると追加のセットアップ画面が表示されるので、「次へ(N)」を押下する。

22. Ubuntu Proを適用するか否か選択し、「次へ(N)」を押下する。

23. Ubuntuのシステムデータを共有するかどうか選択し、「次へ(N)」を押下する。

24. アプリケーションを追加する場合はアプリセンターを押下して任意のアプリケーションを導入し、追加しない場合は「完了(F)」を押下する。

25. 追加のセットアップが完了すると、ホーム画面が表示される。

・参考

Oracle VM VirtualBox User Guide for Release 7.0

Ubuntu | Ubuntu

(Oracle VM VirtualBox – ダウンロード| Oracle Technology Network | オラクル | Oracle 日本)